あなたの選択がキャラの未来を決める
プレイヤーは主人公であるコナー、マーカス、カーラの三人のキャラクター達を動かす。全員がアンドロイドであり、各々人間の世界で、難しい環境下に置かれているが、直接的なつながりはない。
例えるなら名作映画の中に飛び込んで、プレイヤーが、主人公達を動かし、彼らの代わりに意思決定をするような感覚だ。そしてその決断が実際に主人公たち、ならびに主人公たちに関わる人物たちの未来までを左右するのだ。しかも分岐点の存在するストーリーがいくつも用意され、プレイヤーの選択によっては非常に悔やまれる結果になってしまう場合も当然ある。実際に僕はやり直したくなる瞬間が、何度も訪れた（笑）
圧倒されるリアルな世界観が没入感を高めてくれる
物語の舞台は二〇三八年、デトロイト。AIとロボット工学が発展し、見た目や話し方、動作まで、ほとんど人間と変わらないアンドロイドが大量に生産されていた。アンドロイドたちは、今まで人間がやっていた過酷な労働などを代わりにやるようになり、目まぐるしい経済発展の一方で、失業率も上がっていた。当然人々の中には、アンドロイドを憎み、差別をする人もおり、アンドロイド排斥運動も行われていた。
ゲームをやってみればすぐにわかるが、緻密な世界観、美麗なグラフィック、リアルなキャラたちの挙動が没入感を高め、本当に感情移入させてくれる。そのためプレイヤーが何かを決断する瞬間が何回も訪れるが、この魅力的なキャラクターたちの未来を決めてしまうのかと思うと、本当に悩ましくなり、小一時間考えたいような気持ちにさせられるのだ。（笑）
一級品のストーリー
デトロイト・ビカムヒューマンの何がいいのかと訊かれれば、間違いなく映画顔負けのストーリーを第一に挙げると思う。いや映画だけでなく、アニメや小説、ドラマなどすべてのコンテンツを含め、全く遜色ない美しく、感動的なストーリーに仕上がっている。本当にどの分岐点でも、プレイヤーに何かしらの感情を訴えかけてくる結末となっており、一周では終われず、他のルートが気になって、周回してしまうことだろう。ただのゲームだと馬鹿にしていたら度肝を抜かれるので、期待してもらっていい。
最後に
僕から伝えたいことは二つだ。一つ目は絶対にネタバレを見ないでほしい。様々な結末があるが、どの結末に行き着くかわからない、その臨場感を体感してほしいので、結末に関しては頭に入れないでもらいたい。
二つ目は一週目はリトライせずにプレイしてほしい。僕もそうだが、納得いかず、なんとなくやりなおしたくなる瞬間がどうしても出てくる。だがデトロイトビカムヒューマンのゲーム開発者が言うように、このゲームはあなた自身が創り上げる、あなただけの物語だ。ぜひぜひ自分の選択によって進む、自分だけのストーリーを紡いでほしい。
最後まで読んでくれてありがとう。ぜひぜひやってみてくれよな！
